名古屋市中村区の内科・小児科|亀島駅2分
052-459-3312なかなか便が出ず、困ってらっしゃるお子さんをみると、親御さんも心配で苦しいのではないかと思います。
名駅ファミリアクリニックでもお子さんの便秘の悩みで小児科に来院される割合は多く、ある統計でも小学生の5.7%が便秘(週に3回未満の排便回数)で、別の統計では女子高生の約32%が便秘(3日に1回未満)でした。
便秘はお子さんの世代にとって起こりやすい症状であり、その都度一喜一憂せず、正しい治療や対処法を知っておくことが大切です。
名駅ファミリアクリニックでは、お子様の状態や親御さんのご希望をお聞きしながらていねいに診療を行っております。 実際の治療のすすめ方をはじめ、便秘の症状や原因、自宅でできる対処法などについてご紹介させていただきます。
このようなお子様の便秘で心配な方はぜひ一度当院までご相談ください。
初診・再診とも、WEB予約、またはお電話で受付を行っております。
※このページでは機能性便秘といって、器質的疾患(神経系の異常や内分泌系の異常、直腸や肛門の奇形といった基礎疾患)による便秘以外のものについてお伝えしたいと思います。
便秘とは、何らかの原因で便が長い間腸に滞ってしまったり、排泄するのが難しくなったりする状態のことをいいます。
便秘の捉え方や考え方は様々で、初めての赤ちゃんで、1日便が出なくても心配される親御さんもいらっしゃいますし、1週間便が出なくて心配されて来院される方もいらっしゃいます。
そのため、我々医療者は、お子さんの状態のみならず、親御さんの心情にも配慮して診療していく必要があります。
ただ、実際の治療を考えるタイミングは、おおよその場合、排便が週2回以下であったり、排便するときに硬くて痛がって泣いたり、硬い便で肛門が切れたりする場合などになります。
まだ言葉を伝えるのが難しいお子さんの場合、症状は泣き叫ぶだけ、ということもありますので、参考までにすぐに治療を受けたほうが良い状態を簡単にまとめてみました。
まず、上記のRed flagsやYellow flagsに当てはまる症状や所見について確認します。
次に、以下の点についてお聞きします。
これらの話をもとに、お子さんや親御さんと話し合いながら、具体的な治療を決めていきます。
また、便秘薬には大きく分けて、3種類あります。
症状が軽い場合はまず便を軟らかくすることからはじめ、場合によってはまず硬い便を排出させてから便を柔らかくする下剤を使用するケースも多々あります。
刺激性下剤の使用は可能な限り避け、使用するとしても短期的で、連続使用を避けるように配慮しています。
最近では新しい便秘薬も処方されているため、今まで効果がなかったケースでも新しいお薬に変えてみると改善されたケースも多くあります。 これらの治療を行っていき、便秘のない状態を目指します。
お子さまの便秘にお悩みの方で、当院での診療をご希望の方はどうぞお気軽にご相談ください。
初診・再診とも、WEB予約、またはお電話で受付を行っております。
排便回数は年齢や個人差が大きいですが、新生児で1日平均4回ほどで、月齢が上がるにつれ、次第に回数が減っていきます。母乳かミルク(人工乳)か、ミルクでもどの成分かで、便回数は変化することがあります。
排便回数は、成長とともに変化し、腸を通過する時間や、大腸の運動に影響を受けますが、だいたい3歳頃から大人の排便回数と変わらなくなります。
以下に、年齢別の平均的な便回数についてまとめてみました。
年齢 | 一日当たりの便回数 | |
---|---|---|
0~3ヵ月 | 母乳 | 2.9 |
ミルク | 2 | |
6~12ヵ月 | 1.8 | |
1~3歳 | 1.4 | |
3歳以上 | 1 |
このように、排便回数は年齢によってずいぶん変化しますが、特に乳児の場合はダイナミックに変化します。
乳児の場合は2,3日便がなくても、排便するときにいきんで泣いたりせず、ミルクが飲めて体重が順調に増えていっているようなら、もう少し様子をみても構いません。
ただし、3カ月未満の乳児・新生児は、器質的疾患によって生じる可能性がより高く、病院で診察してもらった方が良いでしょう。
赤ちゃんに、ときどき点状や線状のごく少量の血便が見られることがあります。生後2~3ヶ月の頃が多く、数日間少量の出血が点状や線状に混じった後に消失し、しばらくしてまた血が混じる、という経過を数ヵ月間たどることがあります。
これは大腸リンパ濾胞増殖症という、大腸粘膜にリンパ濾胞という部分が増えて、そこからの出血で生じている可能性があります。出血はごく少量で、母乳育ちの児に多く認められます。元気で母乳の飲みも良く、体重増加も良好で、腹部所見にも異常がなく、機嫌も良いのが特徴です。
もちろん、出血量が増えてきたり、嘔吐を伴ってきたり、元気がなくなるというようなことがあれば、すぐに病院に相談しましょう。
便秘は環境や生活習慣が変わる時に多く見られます。例えば離乳食を始める頃や、トイレのトレーニングの時期、入園や小学校入学の時期、引っ越しなどといったケースです。
その原因として多いのが、「お子さま自身の体験によるもの」です。例えば硬い便や太い便を出すときに肛門が切れ痛かったり、トイレトレーニングで叱られたりすると、排便を嫌な体験として記憶してしまい、便意(便をしたくなること)を感じても我慢するようになります。
しばらく我慢していると、便は出なくなりますから、そのまま大腸の中に残ってしまいます。大腸は便の水分を吸収する役割があるので、ますます便が硬くなってしまいます。すると排便するときますます痛みが強くなり、さらに便を我慢するようになってしまいます。
このような状態が続いてしまうと、常に便が直腸にある状態になってしまいます。
その結果直腸が広がって便を感じる機能が鈍くなり、ますます便が硬くなってしまうのです。このような二重の悪循環の結果、お子さんの便秘症状は悪化してしまいます。
便秘が長期にわたると、直腸の中に巨大な便のかたまりができ、便と直腸のすきまを通って液状の便が漏れるようになり、下着が汚れたりすることがあります。これは時に下痢と間違われて治療されることがあり、注意が必要です。このように、便秘は放っておくとだんだんひどくなるため、早め早めの対応が重要です。
そもそも便は、
この2つの作業を協調して行うことで、出やすくなります。
ところが6ヵ月未満くらいの健康な乳児では、便が直腸まで到達しても、骨盤底筋が緩んだ状態で、お腹に力を入れてしまい、うまく排便できないことがあります。
これを乳児排便困難症といいます。この状態のときには、10分以上いきんで泣いた後であっても、排出される便は軟らかい便です。
これは便秘ではなく、成長過程でお腹の力を入れることと、骨盤底筋に力を入れることの両方を、うまく協調しあうように学んでいくことで、自然に解消されていきます。
過敏性腸徴候群とは、腹痛や腹部不快感が、便秘や下痢に伴って出現し持続するのですが、その原因となる器質的疾患がみつからない病気のことをいいます。腹痛や腹部不快感は、排便するとすっきりしますが、その後も便秘や下痢をくり返したりします。この病気は早ければ4歳頃から認めることがあり、思春期から30歳までの10~20%前後に認められ、この世代が最も多いです。
過敏性腸症候群のお子さんは、心理的なストレスや、体のストレスを抱えている方も多く、慎重な対応が必要ですが、約7割の方は、5年以内に症状が消えたり改善するといわれています。
便秘は、食事や生活習慣も関連しており、ご自宅の食事を工夫することで対策が取ることができる場合もあります。
食物繊維は、お腹の中で消化されない食品中の成分を指し、排便を促す効果があります。
3歳以上のこどもの場合、食物繊維を年齢+5~10g/日摂取することが推奨されています。
食物繊維が多い食品は、海藻類、豆類、きのこ類、穀類などがあります。
プルーンや桃、りんごなどのソルビトールを多く含むくだものは、便を軟らかくし、便回数を増やす効果があります。
また、くだものは食物繊維が多く含まれているものが多く、その点でも推奨されます。
脱水があると、便秘になりやすく、特に夏場は適切な水分補給が重要です。
ヨーグルトなどの乳酸菌製品は、便秘を良くすることがあります。
一方で、便秘や下痢の原因になってしまうことがあります。そのため、便秘や下痢にならないか、注意しながら摂取することが重要です。
食べ物が胃の中に入ると反射により、大腸がよく動きます。これは排便の刺激になり、重要です。
特に朝食は欠食されやすく、便秘対策としてもしっかり食べることが重要です。
また、夕食を抜く児童も約6%いるという報告がありますが、やはり便回数が少なくなりやすく、しっかり食べることが大切です。
お子さまの便秘にお悩みの方で、当院での診療をご希望の方はどうぞお気軽にご相談ください。
初診・再診とも、WEB予約、またはお電話で受付を行っております。